ウソツキの秘密。
アソコっていうのは、1年の時につるんでいた奴らと会う前に使っていた場所で、1人で居たい時にはもってこいのところ。
「失礼しまーす」
ノックもせずに入ると
「ちょっと、ノックぐらい…って、凌!」
驚いて俺の方を向く彼は、まぁ俺の知り合いというか、親戚。
叔父にあたるこの人は、多嶋 皐月(たじま さつき)。
この学校で、理科の教師をやっている。
そしてここは、理科準備室。
「いや〜久しぶり!ってか、お前がここに来たってことは、また友達いないのか?」
まったく、むかつく言い方をしてくる叔父だ。
「あのなぁ…それが可愛い甥っ子に向かって言う言葉か?俺は好きで1人でいるんだよ」
全く、勘違いもほどほどにして欲しい。