ピンクパンサー



「……え?」


「恵介のこと嫌いなのはわかってるんやけど…。
あいつ、マジで葵ちゃんに惚れてもうたみたいで…。
一回だけでもデートしてやってくれへんかな?」




…あたしは凍りついた。


恵介先輩のことやない。


こうやって裕太先輩が恵介先輩を紹介してくるのは、あたしのことなんてこれっぽっちも考えてないってこと。




…あー、あたし、本当にアホやん。






「…いいですよ。あたしも恵介先輩のことええな思ってたし」


「マジ?ありがとう。恵介に言っておくな。」



裕太先輩はそういうとニコッと笑ってスタッフルームに入っていった。







……もう、苦しいなぁ……


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