ピンクパンサー
あたしやて離れたくない。
でも、だめや。
今ここで離れなかったら、どんどん離れたくなくなる。
あたしは仕方なく無理矢理悟を離した。
「…心…
俺と離れたいんか?」
「…何言うてんの?
そんなわけないやん」
「離れたくない言うてんやん!」
「アホ!!今離れなかったらどんどん離れづらくなるやろ!!」
あたしは大声で言った。
「あたしが悟と離れたいなんていつ言うた?
そんなこと言うわけないやろ…?
あたしやて離れたくない!
ずっとこのまま悟とおりたいよ!
でもそんなこと言うたら悟が困る思って……今までずっと我慢してきたんやろぉ……
なのに……なのに…そんなんあかんやん……」
──あー…もうあかん。
今まで我慢してきた想いがこみ上げてくる。
悟……
悟も離れたくない思てくれてたんやな……