Love Birthday‥
5人でカラオケに来て1時間。
なんだか盛り上がりが欠けていた。
いつも元気で明るい久美子の空間が、目に見えるように大きくポカンと空いてる。
それに付け加えて、志則と私のぎこちない雰囲気。
耐えきれなくなった高木君が、同じサッカー部だった森君に電話してカラオケに誘った。
サッカー部のムードメーカーらしい森君はすぐに現われた。
冬なのに夏が似合うって思わせる小麦色の肌に真白い歯。
明るい笑顔ですぐにみんなと打ち解けた。
「いや~、高木のクラスって男女仲良いんだな?
うちのクラスは女が強くて強くて参るよ」
「いや~、うちのクラスの女子も負けてないぞ。
なっ、り~こ~ちゃん?」
「どうして私にふるのよ~!」
森君の雰囲気が部屋中に伝わり、自然と私も楽しんでいた。
久しぶりに大きな声で歌って気持ち良い!
歌ってる途中に森君が私の隣に来てハモってくれた。
森君と同じマイクで一緒に歌い、最後にハイタッチをして笑いながら席に戻った。