Love Birthday‥



「愛実はどうなんだよ。
森が現れたから俺は用済みなのか?
だから久美子ちゃんを勧めてんのかよ……」


「酷い! 私のことそんなふうに思ったの?
志則、最低だよ!!」



涙がぽろぽろ溢れた。


志則がそんなふうに思ってたなんて……


ずっと同じ気持ちで求め合ってると思ってた。

同じように悩んで、答えを探してるんだと思ってたのに……。


胸に突き刺さった志則の言葉が、

今までの志則への思いを打ち消そうとする。



私は志則の顔が見たくなくて、部屋から出ようとした。



「待てよ!」

「離して!」

「待てったら――!!」



志則に強引に腕を引き寄せられ、私の体は志則の腕の中に。





志則の顔が目の前にある。



唇から志則の温もりが伝わり……






私は


志則とキスをしていた―――。










< 158 / 249 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop