Love Birthday‥
翔太君のスケッチブックには、
あの頃と変わらない笑顔の志則が描かれていた。
真っ直ぐな瞳で、優しく微笑んでいる志則。
翔太君、教えて
どうして志則の絵がここにあるの?
志則は
どこにいるの……?
気がつくと、私は走りだしていた。
今朝ドキドキしながら入ったリハビリテーション室を飛び出し、ロビーの中で翔太君を探す。
居ない――。
すぐに病院の出口に向かって走った。
まだ近くにいるはず
近くに……
――っ居た!!
ガラス越しに、外で車いすを漕いでいる翔太君の姿が見えた。
ゆっくりと開く自動ドアが歯がゆい。
無理やり手で開こうと両手をドアに挟めた。
速く……速く――!!