Love Birthday‥
「何か言ってよ」
志則の視線に耐えられなくなった私が先に口を開いた。
「ナニカ」
「ばか!」
「へへっ、痛ッ!!」
笑うと傷が痛いらしい。
みんなといる時は、へっちゃらな顔で笑ってたのに。
竜也さんに殴られた傷は、思っていた以上に深かった。
「ごめんね」
あんなふうに殴られたら、やっぱり平気なんかじゃないよね。
もっと早くに気づくべきだった。
そしたら、もっと早く家に帰って傷の手当てを出来たのに……。
自分を責める気持ちでいっぱいになった。
そして、私のために怒ってくれた志則が
少し嬉しかった……。
だって、今まで男の人にあんなふうに守られたことなんてなかったから。