Love Birthday‥
私の中で、志則を最低男から1ランクupしようとした時、
志則が口を開いた。
「あの男、俺をふった女の彼氏なんだ」
ドサッ―――
私の心で、何かが重く沈んだ。
「彼女を教習所に迎えに来てる所を何度か見かけててさ……。
絶対に許せなかったんだ。
彼女を泣かせるあいつが」
志則が怒ったのは、
私のためじゃなかったんだ。
志則が守ろうとしたのは、
私じゃないんだ。
あの時、志則の頭にあったのは、
私ではなく、
私の知らない竜也さんの彼女。