Love Birthday‥
よ~し、私も幸せになるぞ!
杉田君との恋をこの手に掴むんだー!!
放課後になるまで、ずっと胸がドキドキしてた。
杉田君と話すシチュエーションを何度も頭の中で廻らせた。
どんな言葉が杉田君の胸に響くんだろうとか、
どんな仕草が杉田君の心をくすぐるんだろうとか。
いろんな設定で何度も考えた。
考えて考えて、
考えて考えて……
その結果、頭が痛くなって5時間目は保健室で休むことに。
滅多に来ることがなかった保健室に入ると、優しい笑顔の保健室の先生がでベットに寝かせてくれた。
横になった私に布団を掛けてくれた保健室の先生の白い手。
微かに消毒の匂いがして
一瞬、志則の顔が頭に浮かんだ。
昨日、最後に笑った志則の顔が……。
その途端に頭の痛みが酷くなり、何も考えないように寝ようとした。
早く頭痛を治して杉田君に会いたい。
杉田君に会いたい。
杉田君に会いたい。
目を瞑り、心の中で呪文のように呟いた。
呟いているうちに私は眠っていたのかわからない。
気がつくと、チャイムの音が響いていた。