Love Birthday‥
理子が言ってたとおり、教室の前には杉田君が立っていた。
私を待ってる杉田君。
それだけで嬉しくなっちゃう。
「大丈夫? 具合悪いんだろ?」
「平気平気。もう治ったよ。
遅くなってごめんね。今鞄取ってくるから」
優しく声をかけてくれた杉田君に喜びが倍増しちゃう。
赤くなった顔を隠すように、急いで杉田君の前を通り過ぎ教室に入った。
教室に入ると、まだたくさんのクラスメイトが残ってた。
その中で楽しそうに話してる志則と久美子。
二人の姿だけが、何故か目に飛び込んできた。
「あっ愛実、大丈夫?」
「うん。もう平気」
「よかった~。今日は愛実にとって大切な日だもんね!」
何故か志則の顔は見ることが出来ず、心配してくれていた久美子にだけ笑顔を向けた。
「じゃあね、頑張って!」
「ありがとう!」
久美子に手を振り教室を出た。