Love Birthday‥
ドキドキしながら杉田君の隣を歩く。
久しぶりの杉田君の隣は、初めてデートした時みたいに新鮮だった。
私の歩幅に合わせてゆっくり歩いてくれてた杉田君。
杉田君の歩幅は、あの頃と変わってなかった。
「昨日は急に誘ってごめんね」
「ううん」
そんなふうに謝らなくていいのに。
私は杉田君に声をかけられただけで嬉しかったんだから。
だけど、そんなちょっとしたことでも気にかけてくれる杉田君が私は好きだった。
耳を触るくせとか、
歯にかむ笑顔とか、
ゆっくり歩いてくれるところとか、
一緒にいるだけで、『好き』が増えていったあの頃……。
あの頃の想いが鮮明に蘇ってくるよ。