Love Birthday‥
「俺、なにやってんだろ……」
「私も……」
言葉とは裏腹に、私をギュッと抱き締める志則の腕。
私はその腕に、今まで感じた事のない心地よさを感じていた。
どうしてこんなに心地いいんだろう……。
私は、まだ
杉田君のことが忘れられずにいるのに……。
「俺、どうかしてる。
いつもならこんなおこちゃま相手にしないのに」
「おこちゃま!?
私だっていつもなら女ったらしは相手にしてないよ」
長い時間、私は志則の腕の中にいた。
そのせいか、体中が志則の温もりでいっぱいになってる。
心は、ここにないのに……。
なのに
それなのに
志則から離れたくない。