Love Birthday‥
クローバー
喫茶店から出て沈黙のまま歩いた。
角を曲がった所で志則が私の腕を離し、そのまま歩き続ける。
志則、どうして来たの?
さっき喫茶店の前を通り過ぎたよね?
怪我をしている足で、どうして戻って来たの?
私の頭はわからないことだらけ。
頭のクラクラがまた倍増する。
「どうしてあんな嘘ついたの?」
怪我をしている足をかばいながら歩く志則の背中に問いかけた。
「だって、俺と付き合ってるっていう嘘よりマシだろ?」
「そうじゃなくて……」
言葉が出てこなかった。
そんなことを聞きたいんじゃないよ。
そんなことを聞きたいんじゃない。
私、
何を聞きたいんだろう……。