Love Birthday‥
午後の体育は、私の好きなバスケだった。
なのに気持ちは晴れない。
同じチームになった久美子が、休憩時間に笑顔で体をくっつけてきた。
「愛実、吉田君とのこと疑ってごめんね。
私、卒業するまでに絶対吉田君をものにしてみせるから!!」
明るい久美子が見られて嬉しい反面、胸がズキズキ痛む。
私が久美子だったら、絶対に私を許せないだろうな……。
女子の隣で跳び箱をしている男子の姿が目に入る。
志則の姿が自然と私の視界に……
大きなくしゃみをした志則が視界に入らないように、背中を向けた。