Love Birthday‥



午後の体育は、私の好きなバスケだった。


なのに気持ちは晴れない。



同じチームになった久美子が、休憩時間に笑顔で体をくっつけてきた。



「愛実、吉田君とのこと疑ってごめんね。
私、卒業するまでに絶対吉田君をものにしてみせるから!!」


明るい久美子が見られて嬉しい反面、胸がズキズキ痛む。



私が久美子だったら、絶対に私を許せないだろうな……。





女子の隣で跳び箱をしている男子の姿が目に入る。



志則の姿が自然と私の視界に……


大きなくしゃみをした志則が視界に入らないように、背中を向けた。









< 85 / 249 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop