Love Birthday‥
「先生、心配だから私も行っていいですか?」
久美子が涙目で松井先生に言った。
久美子がぼーっとしていた私にボールをパスして、
それに気づかなかった私の頭にボールが直撃。
転倒した時に床についた私の手首が、
勢いのある自分の体重を支えきれなくて骨折したらしい。
久美子は私に何度も謝った。
ぼーっとしてた私が悪いんだよって言っても、
泣きながら何度も謝っていた。
久美子の涙を見ていると、痛みよりも久美子のことが心配になって、
自然と私の涙は止まっていた。
「大丈夫だから授業に戻ってなさい」
松井先生に背中を押され、久美子は涙目のまま体育館に戻って行った。