意地悪な男と恋をはじめます。
本当は、今この場で気持ちを伝えてしまいたい。だけどキッチンという難点がある。

「矢野、ちょっとどいてくれないかしら。お皿洗い終わったから帰ろうと思うのよ。」

「どうしても帰るの?」

「だって、ご飯を作るってお願い終わったから、いる必要ないし。」

なんでそんなこと言うんだよ。必要なくなんかないし。俺には、側にいてほしい存在でもあるんだ。

そんな風に言うのやめてくれよ。

「必要なくなんかないし…。」

「そんなはずないわ。」

「なんでもわからないんだよ‼」
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