意地悪な男と恋をはじめます。
『覚悟しててよ。』なんて言ったのだから。それなりのことは、やろうじゃないか。

あははは、昔に会ったことがあることを忘れてるんだから、いけないんだ。

「早く貸してくれないかな。ちんたらしてる時間はないんだけど。」

「私は別に大丈夫なんだけど。でも、ありがとう。」

バサー

桜楽さんが資料を渡し、俺が受け取ろうとしたら、タイミングがずれ資料を落としてしまった。


「え・・・。」

桜楽は、ずっとびっくりしている。

「あははは、桜楽さん面白いね。俺が手を引っ込めたの気づかないんだもん。素直すぎでしょ。あははは。」


笑いが止まらない。桜楽さんって素直なんだよ。いじりがいがありすぎでしょ。


もちろん途中で手を引っ込めたのは、わざとだよ。
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