意地悪な男と恋をはじめます。
「んー?どうしたの?」

桜楽が、気になることはただ一つ。洸も気づいてはいるだろう。絶対にだ。

「矢野と私は、会ったことあるって言ってたけど、どこで会ったことあるの?」

洸の顔をみると、明らかにそんなことかよ。って、感じの表情をしている。そう思われても、聞かずにはいられなかった。だって、桜楽は、思い出そうとしても思い出せない。どう考えても、二年前が初めてなのだから。

「前も言ったように、私は、二年前が初めて会ったときよ。だけど、矢野は違うと言った。」

「だってね、俺だけが知ってるって、不公平でしょ?あ、注文したの来たから、食べたら。」

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