意地悪な男と恋をはじめます。
第玖話好きという感情
桜楽が洸の家にお世話になって数ヶ月たった頃、周りから見ても明らかな変化が起きていた。

朝一で洸は桜楽を、見つけるとからかったり、意地悪したりするのが普通なのだが、最近では、その様子が全く見られない。もちろん、一緒に仕事することが、前と比べ減っていることが一つの原因でもある。

あの後洸は、一時的ではあるが桜楽とではなく、先輩とペアを組まされていた。洸にとったら苦手な先輩である。いや、先輩としてではなく、人として苦手なのだ。故に洸は、ずっと桜楽と、仕事が出来ていない。もちろん今のペアは一時的なものだから、あと数日で終わる。
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