生徒会のスガオ
プロローグ
日光に照らされた緑が色鮮やかに輝いていた。
生け垣を通りすぎて見慣れた後ろ姿を見ると、すぐに駆け寄った。
「おはよー、月居(つきおり)くん」
「……あ、坂倉(さかくら)さん」
隣に並び顔を確認すると、相変わらずのレンズが厚いメガネ姿の月居くん。ボサボサの髪でどこか遠くを見ているみたい。
「……」
「坂倉さん?」
「あ、何でもないよ。今日は荷物重そうだね。持ってあげるよ」
「……別に、良い」
「あー、ごめん」
冷たく払われてしまい私は小さくショックを受けた。重そうな荷物を一緒に持ってあげようとした手が空を切った。
それを見た月居くんが頭をポリポリと掻くと小さく謝った。
「じゃあ、半分」
紐の半分を持たせてくれた。その中身を見ると書類がたくさんあった。
「これ、どうしたの。重たいね」
「……先生が、桐生が」
「きりゅう……って、あのクネクネとした変な動きをする音楽教師?何でまた」
「書類が重いから持てって言われて」
「……あー、頼られたんだね。まあ、生徒会だしね」
私たちがこうして出会ったのも生徒会が関わっていた。
本当に不思議な出会いで、二度とこんな不可解な状況はないだろう。
生け垣を通りすぎて見慣れた後ろ姿を見ると、すぐに駆け寄った。
「おはよー、月居(つきおり)くん」
「……あ、坂倉(さかくら)さん」
隣に並び顔を確認すると、相変わらずのレンズが厚いメガネ姿の月居くん。ボサボサの髪でどこか遠くを見ているみたい。
「……」
「坂倉さん?」
「あ、何でもないよ。今日は荷物重そうだね。持ってあげるよ」
「……別に、良い」
「あー、ごめん」
冷たく払われてしまい私は小さくショックを受けた。重そうな荷物を一緒に持ってあげようとした手が空を切った。
それを見た月居くんが頭をポリポリと掻くと小さく謝った。
「じゃあ、半分」
紐の半分を持たせてくれた。その中身を見ると書類がたくさんあった。
「これ、どうしたの。重たいね」
「……先生が、桐生が」
「きりゅう……って、あのクネクネとした変な動きをする音楽教師?何でまた」
「書類が重いから持てって言われて」
「……あー、頼られたんだね。まあ、生徒会だしね」
私たちがこうして出会ったのも生徒会が関わっていた。
本当に不思議な出会いで、二度とこんな不可解な状況はないだろう。
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