生徒会のスガオ
生徒会室に入ると、関会長しかいなくて、とりあえずコロ助のことは黙ることにした。


「……えーっと、誰だっけ」

「新人です、坂倉です」

「坂倉か。敬語はいらねぇ……なんの用だ」

「あ、いえ。見回りが終わって」

「どうだった」

「不良たちが邪魔をしてたから立ち退いてもらった」

「言うこと聞いたのか?」

「まあ、微妙なところで」

「……名前聞いたか?」

「たぶん、もうやらないと思うよ。あの気持ち悪……、不良さんたちは」

「気持ち悪?まあ、やらないなら良いか。一応、生徒会をしてると報復を受けたりするから気を付けろよ」

「ほっ!?」


物騒なことを言い出すため変な言葉が出ていた。
報復っていうと、仕返しってことなんだろうけど……。そういえば、生徒会のメンバーって絡みにくいような人ばかり。


「あの……三宅さんも女性だし大丈夫なの?」

「あれはああだからな。あんな不気味な人間に近寄れるか?」

「……あー」


顔が分からなかったけれど、雰囲気もまた怖かったから確かに近寄れなさそう。同じ理由で月居くんも怖いだろうし。
七三の木之本さんもまた変な不気味さもあるし、関会長は見た目からして不良そうだし。


「まだ普通の見た目の私が狙われるって訳ね」

「普通か」

「?」

「本気でそう思ってるのか?」


熱そうなコーヒーを一口だけ飲むと、関会長は見抜いたようなことを話したため私は無表情になった。
疑問で頭を傾げていたが、すぐにピシリと表情が固まっていた。
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