生徒会のスガオ
「生徒会って、何のためにあるの」

「普通とは違う考え方だな。生徒のために存在する組織というのは同じだ。行事など生徒たちのリーダーとして行動を起こすことが生徒会の役割だ」

「不良たちを取り締まるのも?」

「いや、それは別のところに任せれば良い」

「別?」

「それはきちんと処罰する組織があるから問題ない」

「なにその怖い組織」

「変なことを考えなきゃ問題はない。バカなことをしてなきゃな」

「……?」

「アザミという組織があってな、問題を起こさなきゃ何も心配ない」

「何の組織なの」

「学園の問題を起こすような奴等を処罰の対象として処分をする。まあ、その処分方法はアザミの中で多数決で決めるようだな。今まで色んな奴等が泣きながら大人しくなった」


なんか現実離れしたような内容で驚いてしまった。アザミという怖いものがあるのは何となく聞いていたが、処分とか物騒な単語に呆れた。


「とにかく、学園の問題を起こさなきゃ大丈夫だしな。処罰の対象はオレらも例外ではない」

「……はぁ」


アザミという組織が危ないものだと知った上、それにアザミのメンバーが誰なのかも知らないらしい。誰かなのか知らなくて、知らない何かに怯えながら生きていくんだ……ふうん。
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