生徒会のスガオ
女好きの門番
部室に着いた途端、私たちはバンッと強く扉を閉めました。円陣のように三人並んでコソコソと会議をしました。


「関会長が強盗にあってるんでしょうか、あれは?」

「……金品の要求でもされてるんでしょうか」

「……命を要求じゃない?」

「いやいや、三宅さん。さすがにそれは……だって、和やかな空気だもん」


その中の様子に私たちは考えた。助けるべきか、逃げるべきか。


「でもさぁ、生徒会室に金目の物ある?」

「ないですよ。ここは警備が手薄なので置いても危ないですからね」

「なら何で?あれ、でも、部費とか管理するならありそうだけど」

「そこら辺はきちんと理事長が管理してますよ。パネルで済むような存在ではありませんから」

「……あはは。張りぼてじゃないのね」


苦笑いを浮かべた。理事長ってちゃんと存在する意味があったんだね。良かった、生徒会の力がありすぎて影が薄くなったのかと心配していたから。


「会計などは僕がするんですが、財布の紐は理事長が握ってると考えてください」


働き手が理事長で家計簿をして財布を管理するのが木之本さんってことか。なんか一家みたいだ。
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