生徒会のスガオ
「報告しろ」

「……最近、変なバカが湧いてる。注意しても、聞かない」


関会長が威厳ありで質問をすると、三宅さんが先に答えた。変なバカが湧いてるっていう認識は私も何となく分かるかも。


「僕はそれも似たようなものですが、最近、学園に不法侵入をしてる人がいるようです。物騒なのできちんと対処すべきだと思います」


不法侵入って。ニュースとかで靴とか体操服とか盗まれたと聞くけど、怖いなぁ。


「新人は?」

「あ、新入生としての意見ですが、一年生が上級生に怯えてます。なんか、怪我をしたという報告もあって」

「……俺も同じ。女子が上級生にしつこくナンパされてて迷惑だと話してた」


ツッキーの口からナンパという単語を聞くとちょっとギクリとしてしまう。未だに二頭身のままでいて、意外と仕事してるんだと気付いた。


「上級生だってアザミの噂を知ってるのに、よくそんな危ない橋を渡るなぁ」


「そうですね。関、どうしますか」

「……アザミに消されたりしたら大量に生徒が減るだろ。その前に手を打たないとな」


木之本さんと話をしている関会長は腕を組んでいた。同じ年だからとは思うけど、ふたりは友達なのかな。名字だけど呼び捨てだし。まあ、高校生にもなって、君付けするわけないか。

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