生徒会のスガオ
校門はたくさんの生徒と車が通る。スライド式の門は通常は閉じているが、来客などがあると開く。
遅刻は許されないため、授業が始まると門は閉じられる。そうなると簡単には入れない。


「あれが門番か。思ったより若いね」


専用の部屋で携帯電話で遊んでるのか、メールしてるのか、何かをしてるようだった。


「なんだ。ここはもう開けられない。放課後になるまではな」

「……今はまだサボってないね」

「あ?」


無精髭で隠れた素顔は整ってるようで、高さのある窓のため男は私を舐め回すように見た。


「なに?逆ナン?今日の夜は空いてるから良いぜ」

「……うわ。こいつロリコンかぁ」

「犯罪だな」


私の嫌がる顔と、月居くんの言葉に男はハッとしたような顔をするとケラケラと笑った。


「冗談だっての。俺はまだ職を奪われたくないからな。こう堂々と女子高生を見れるなんてそうそうないだろ」

「……こいつ、危ない」


とんでもなく危険な言い方をする男に警戒心を持った。軽くて女好きでロリコンで……もう、嫌いなタイプだ。


「あなたがサボるから不法侵入がいたりするの。しっかりとして!」

「なんだよー。被害はまだないだろ?良いじゃん」

「よくない!被害があってからは遅いでしょ!?こういうことで傷付くと、一生心に残るのよ。あなたみたいな能天気には分からないでしょうけどね!」

「ひどいなぁ。オッサン傷付く時は傷付くぜ?」


頬杖をし出したオッサンと言った男は妖艶に笑った。傷付いてないような顔をしているが、大人の色気に押され始めた。
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