それでも 求めてる

あたしは家を飛び出した。

きらいきらいきらい…。


全部嫌い。

家族じゃない。親じゃない。


もう何もかも、いらない。

あたしは美香に電話した。


プルルル…

『あ、夢乃?どーしたのー?』

いつもと変わらない明るい声。

「いや…あのさ、今ひま?」

『あーー、ごめんっ!今日はね家族と出掛けてるんだ…ごめんねっ!』

「…っ!そっか!ごめんごめん。じゃあまたねー」

そう言って電話を切る。


< 65 / 75 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop