それでも 求めてる
近くのファミレスに入って
飲み物を頼む。
『…で、なにがあったの?』
真剣な顔であたしを見る先輩。
「…あたしの、居場所。どこかわかんないんです…」
『龍は?喧嘩した?』
「龍は…あたしのこと大切にしてくれる。だけどあたしは、龍のこと好きかわからない…」
『…ねぇ、夢ちゃん?俺ね、昔大好きな人がいたんだ』
「…?はい」
『その人はね、死んだんだ。自殺した。俺のせいでね』
…え?
神木先輩は笑ってて、でも
今にも泣きそうな顔して
話してた――。