にせパパ、はじめました。
「ふゆ………?」



「俺、夏って名前なんだ。冬にすれば、ちょっとお揃いだろ?」


そう言うと少……冬は首を激しく縦に振った。


「っパパとおそろい!嬉しい!」ニコッ


眩しいほどの笑顔。

そういえば、最近あんまり笑ってない………


……ちゃんと、笑わなくちゃな。


そう自分に言い、俺は弁当箱をテーブルに置いた。


「……じゃあ、冬。雑炊でもいいか?」


……言っておいてなんだが、やっぱり少し照れくさい。


プイッと顔を背けて、キッチンへ。





「うん!ぞーすい食べたいっ」







後ろから聞こえた声に、耳だけは傾けながら




小さい鍋を取り出した。

























~にせパパ、開始~




















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