にせパパ、はじめました。
普段より、少しだけ大人めの服をチョイスをする。

向こうで何かあった時、少しでも実年齢より上に見せるためだ。
 

白の長袖シャツに少し厚めのセーター、長ズボンに黒のリュックサック。

玄関にかけてあるジャンパーも着ないとな。


「…!そうだ、冬用のジャンパーみたいなのは………」


冬の上着も考えないと。

今の冬は、冬に着てるとは思えない、ノースリーブの白いワンピースだけ。


肌もあるで妖精のように白いため、不健康に見えてしまう。


「………緑のやつでいっか……」

タンスの奥にしまってる、もう着られない服エリアにあった緑のジャンパー。


これでいっか。

今日、新しいの買うし。


俺は緑のジャンパーを手に取りリビングへ戻った。





「冬ー、とりあえずこの緑の服着てくれ。また向こうで新しいの買うから」


そう言うと、冬はすごい顔で


「新しいのじゃなくてこっちがいいっ!パパの匂いがあるやつがいい!!」


ジャンパーを俺の手から強引に取り、身に付けた。



……………俺の……匂い…ね………


臭いってことか…?泣















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