それは、ナイショの恋*【短編集】
「海、なんで先にガッコウ行くの?」




「もう、一緒に行くのもやめよ?」




明くる日、教室に入ってくるなり私の顔を見て、その顔を不機嫌にするその人は、私を見て「なんでよ?」と声を詰まらせた。


好きな人がいるんでしょ?




だったら、その人のこと大事にするべき。







私の気持ち言ってしまいたい。




言ったら答えてくれるの?









・・・・・なんで、昨日私にキスしたのよ・・・・・・





「海(カイ)、もうこれっきりにしよう、私・・・・もう。」





キミのこと、好きでいるの辛いから・・・・・








ここのところカイは、よくセンパイといるようになっていたことは私も知ってる。




そのセンパイはなんでも図書委員会が同じで、カイとセンパイは、毎日一緒に帰っているんだ。





もうこれって、彼女と彼氏だよね?





彼女でも何でもない私は、余計なお世話なのに・・・・やっぱり目で追ってしまうんだ。






カイのこと、『好き』なのは私のナイショ。




ナイショにしてしまおう。





いつだって、いつも一緒にいてくれてありがとね、カイ。





カイは好きな人見つけたみたいだね。




カイ、私のこと振ってください。


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