それは、ナイショの恋*【短編集】
脳内がそのことに80%ぐらい占めてしまっているから、どうすることもできないの。



脳内ジャックされている? ・・・・うん、そうなのかもしれない。



でも、こんな思いのままじゃ、私は前に進めないじゃないか!!あんな奴のために、脳内ジャックされてたまるかっ!




もう一緒にいる頃の思い出はどこかに詰め込んでしまおう。スッキリサヨナラしようかな。

だからといって私を見てにっこり笑うキミを見ると決心がゆらぐ−−−−−−−。





「海、泣いてるの?」



泣きたくないのに、勝手にポロポロと涙が流れてくる。



私の名前を海(うみ)と、優しく呼んで、キミは私を抱き寄せた。


バカ・・・・・もっと、好きになってしまう。でも、もう止めた。





だって、カイは可愛いセンパイが好きなんだから・・・・



こんなに好きなんだぞ、俺は・・・みたいに言われると、ぶっちゃけキツイ。



今の今までの私のカイへの気持ちは、この瞬間に逆を向いてしまった。




「頑張ってセンパイ振り向かせてよねっ!」



そう言って、のこのこと私の部屋に出入りしている、カイを見るのは今は辛いから、私は退散するよ・・・・




「えっ、ちょっと、海!」



カイの声を聞かないフリをした。


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