春夏秋冬キミがいた
私は、近くにいた楓くんにすぐ駆け寄って、「楓くんごめん!ちょっと待ってて! 」とだけ言うと、急いで神社の近くの坂に向かって走り出した。

どんなに速く走ろうとしても、慣れない浴衣でなかなか思うように進まない。

だけど私は必死に走った。

海斗に何があったかなんて分からないけど、すごく心配で。

海斗に何かあったらどうしよう…。

人混みの中、ただ前だけ向いて、海斗のことだけを考えて走り続けた。
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