春夏秋冬キミがいた
海斗は無言で私の手首を掴んだまま、まっすぐ坂道を上がる。

何も言えず、何も出来ずに、私は海斗に連れられる。

慣れない下駄で痛む足を少し引きずりながら、長い坂道を上がる。

「よし、あと少しだ!」

なぜか、目をキラキラさせて、イキイキした表情で海斗が呟く。
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