わたしは昂ぶる情緒を抑え、軽く頷いた。
「初めまして。」

話は途切れそうになったが、父が話を繋いだ。

「鳴海、今回の企画が成功したのはシーサイプのおかげだ。」
「あら、東條様がかの有名なシーサイプの?」
「はい。この度はこちらもお世話になりましたので、訪問に参りました。」

やはり、そういうことか。



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