雲の隙間の青空
「おばあさん、目を閉じて」
おばあさんはゆっくりと目を閉じる。
「彼女の御霊、もとあるべき場所へ…」
フワッと光がおばあさんを包み込む。
「おばあさん、目を開けて。」
「あら……」
おばあさんはうれしそうな顔で微笑んだ。
おばあさんの瞳の先には、男の人。
「あなた、遅いですよ。」
「すまん、すまん。」
そして、二人は手を取り合った。
「ありがとう、お嬢さん…」
二人は光に溶け込んでいった。