雲の隙間の青空





「千歳」





いつあらわれたのか、私の隣には隼人がいた。





「どこいってたのよ」





「自分の部屋」





隼人は平然と答えた。





「どうだった?」





「一つも変わってなかった。」




隼人はさっきのお母さんのこと、知らないのかな。





まあ知っていたら、こんなに平然としてられないか。






「千歳は?花の場所わかった?」






私は顔を横に振った。





「そっか」






私たちの間を静かな空気が流れていく。





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