雲の隙間の青空





隼人はその冷たい手で私の目を覆った。





触れられないと思ってたのに。





隼人の手は優しかった。





「っ……」





なぜか涙があふれてきた。





「千歳?」




その涙に気付いたのか隼人は私の名前を呼んだ。





「私っ…、おかしいからっ…気にしないで…」




「…」





隼人は何も言わなかった。





だけど優しく私の涙を拭いた。





今隼人はどんな顔してる?





何を考えてる?





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