雲の隙間の青空
「ん…」
目が覚めると部屋は薄暗かった。
窓をのぞくと空はほんのり赤かった。
「隼人?」
「千歳!!」
勢いよく私の部屋に入って来たのはお母さんだった。
「おかえり!?仕事は?!」
お母さんは普段仕事でこんなに早くに帰ってくることはない。
「千歳が心配だから早くに終わらせてきたわ。」
お母さんは私のおでこに手を置いた。
「熱は下がったみたいね」
お母さんは安心した顔になった。
「ところで…」
「うん?」
「千歳について回ってる男の子、誰なの?」
「気づいてたんだ…」
私はあはは…と笑った。