【完結】遺族の強い希望により
離れて1ヶ月も経たない内に、男は離れ離れの淋しさや空虚感を訴えてくるようになった。
勿論少女も同じだった。
会いたい、淋しい。
けれど同じでありながら、理解してしまった。
たった1ヶ月がこんなにも苦しいのに、何年かかるかも分からない『その時』を、待ち続けることがどれだけ難しいか。
この苦行を何年も、彼に強いることは出来ない。
してはいけない。
大切な、愛した人だからこそ。
諦めよう、忘れようと思った。
彼を自由にしてやらねばならない。
これ以上苦しめてはいけない。
だが男からのエアメールが届けば、そこにはいつも彼からの溢れんばかりの愛が刻まれていた。
愛しい人が自分のことも愛してくれている奇跡を、簡単に手放す決心など出来ない。
勿論少女も同じだった。
会いたい、淋しい。
けれど同じでありながら、理解してしまった。
たった1ヶ月がこんなにも苦しいのに、何年かかるかも分からない『その時』を、待ち続けることがどれだけ難しいか。
この苦行を何年も、彼に強いることは出来ない。
してはいけない。
大切な、愛した人だからこそ。
諦めよう、忘れようと思った。
彼を自由にしてやらねばならない。
これ以上苦しめてはいけない。
だが男からのエアメールが届けば、そこにはいつも彼からの溢れんばかりの愛が刻まれていた。
愛しい人が自分のことも愛してくれている奇跡を、簡単に手放す決心など出来ない。