【完結】遺族の強い希望により
「ジェシカは子どもを産んで、その後どうなった? 続きがあるのよね……」


隆司がその事実を知ることはなく、2人は離れ離れのまま終わった――わけではないはずである。

玲奈はジェシカの日記の次に並べられた数通の手紙に視線を走らせた。
一旦は分かれたはずの道が、どこかで再び繋がったのは明白だ。


「や、まだ全然読み途中なんだけど。こっち英語なんだよ、知らねえ単語もあるし……ぶっちゃけ読み飛ばしてるとこも結構あるからな。ちょっとは容赦してくれよ」

と、亮は拗ねたような素振りでわざとらしく頬を膨らませて見せた。
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