【完結】遺族の強い希望により
並んでいる封筒の表書きを見れば、最初の手紙はジェシカが隆司に宛てたもので、その次にあるのが隆司からの返信のようだった。


「日記やジェシカ宛の手紙がここにあるってことは、ジェシカと会ったってことよね」

「まあ……お前の親父さんか、母さんのどっちかが、ってことなんだろうな」

「なんだか……こっちの方が、開ける勇気がいるわ」


それはそうだろう、と、みのりは玲奈の心情を慮った。

父親の高校時代は遥か大昔という認識がどこかにあっただろうが、この先は違う。
この数通残された手紙を辿れば、最後には現在に辿り着くだろう。


隆司とジェシカはどのような再会を果たしたのか。
その後どんな付き合いをしてきたのか。
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