【完結】遺族の強い希望により
最後に一通残った封筒が、これまで以上に禍々しいものに見えた。
交換日記もジェシカの日記もその後のエアメールも最初に開く時には覚悟を要したが、玲奈の母親に最初に忠告されたような『受け止めきれない』ような事態は今のところ起こっていない。
少なくともみのりにとってはそうだし、ひとつ蓋を開ける度に玲奈の様子を気にはしていたが、彼女もショックを受けた様子はあれど、取り乱したり打ちひしがれるようなことなくここまで冷静に事態を受け止めている。
つまり最後に残されたこれが、一番の爆弾なのではなかろうか。
玲奈が産まれる前から隆司のもうひとつの家庭の存在を知っていたらしい玲奈の母親が、『気持ちの整理がつかない』と寝込むほどの何かが。
交換日記もジェシカの日記もその後のエアメールも最初に開く時には覚悟を要したが、玲奈の母親に最初に忠告されたような『受け止めきれない』ような事態は今のところ起こっていない。
少なくともみのりにとってはそうだし、ひとつ蓋を開ける度に玲奈の様子を気にはしていたが、彼女もショックを受けた様子はあれど、取り乱したり打ちひしがれるようなことなくここまで冷静に事態を受け止めている。
つまり最後に残されたこれが、一番の爆弾なのではなかろうか。
玲奈が産まれる前から隆司のもうひとつの家庭の存在を知っていたらしい玲奈の母親が、『気持ちの整理がつかない』と寝込むほどの何かが。