【完結】遺族の強い希望により
玲奈の父親は、本当にネットで叩かれるような、責められなければならない死に方をしたのだろうか。
それともそう思うのは、友人の父だからか。

まったく交わりのない本当の赤の他人だったら、自分も同じように感じていただろうか。


――『隠ぺいか』


疑いは持った。
詮索する気など起きなくても、確かにみのりはそう思った。

声に出して批判しないだけで、同じだ。
正義面して醜い悪意を撒き散らす掲示板上の住民と、同じだった。


別れを告げられたあの日から途切れていたはずの亮との繋がりが、起動を終え待ち受けを表示する携帯の画面の向こうにある。
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