【完結】遺族の強い希望により
みのりはコーヒーの香りが好きでよく飲むが、ブラックでは苦くて飲めない。
砂糖の甘さではなく、ミルクの優しさで薄めるのがみのりの好みだった。
だが子どもっぽいと笑われそうで、亮の前では見栄を張って、ずっとミルクひとつで我慢していた。
ミルクひとつだとまだ苦いのでシロップで誤魔化していたが、本当はその甘さはみのりが求めるものではなかった。
さっき玲奈の家でカフェオレを淹れてもらった時に、確かそれを口にしたのは玲奈だった。
みのりの好みが『ミルク増し増し砂糖抜き』であると。
玲奈の言葉だから覚えてくれたのだろうか。
例えそうだとしても、あの時の些細な会話から自分の好みを気にかけてくれた亮の気持ちは素直に嬉しかった。
砂糖の甘さではなく、ミルクの優しさで薄めるのがみのりの好みだった。
だが子どもっぽいと笑われそうで、亮の前では見栄を張って、ずっとミルクひとつで我慢していた。
ミルクひとつだとまだ苦いのでシロップで誤魔化していたが、本当はその甘さはみのりが求めるものではなかった。
さっき玲奈の家でカフェオレを淹れてもらった時に、確かそれを口にしたのは玲奈だった。
みのりの好みが『ミルク増し増し砂糖抜き』であると。
玲奈の言葉だから覚えてくれたのだろうか。
例えそうだとしても、あの時の些細な会話から自分の好みを気にかけてくれた亮の気持ちは素直に嬉しかった。