【完結】遺族の強い希望により
大学で仲良くなりかけていた友人からは、次第に距離を置かれるようになっていった。
その原因が大学のコミュニティサイトの掲示板にあることにみのりが気が付いた時には、もう収拾しきれないほどに事態は大きくなっていた。
書き込みの消し方が分からない。
そうこうしている内にも内容はヒートアップした。
謂われないことばかりだったが、中途半端な言い訳を書きこんだところで余計に掲示板の住民を喜ばせるだけなのは目に見えていた。
誰が書きこんでいるのかも分からない。
稀に真実に寄った内容が上がるのが余計に彼女を悩ませた。
言葉を交わしたこともない赤の他人にいくらないことを吹聴されたところで気にしないようにと努めることは出来た。
だが、身近で自分を見ている誰かも、この掲示板に参加しているのだ。
匿名性は恐ろしく、誰にも相談する気になれなかった。
この人が書いているのかもしれない。
この人は読んでいるのかもしれない。
誰も彼もが自分を蔑んでいるように見えた。
例え彼女が声を大にして真実を訴えようとも、誰もその声に耳を貸さないに違いない。
そして悪いことに、その訴えるべき真実の中に彼女が守り通したい秘密が含まれていた。
その原因が大学のコミュニティサイトの掲示板にあることにみのりが気が付いた時には、もう収拾しきれないほどに事態は大きくなっていた。
書き込みの消し方が分からない。
そうこうしている内にも内容はヒートアップした。
謂われないことばかりだったが、中途半端な言い訳を書きこんだところで余計に掲示板の住民を喜ばせるだけなのは目に見えていた。
誰が書きこんでいるのかも分からない。
稀に真実に寄った内容が上がるのが余計に彼女を悩ませた。
言葉を交わしたこともない赤の他人にいくらないことを吹聴されたところで気にしないようにと努めることは出来た。
だが、身近で自分を見ている誰かも、この掲示板に参加しているのだ。
匿名性は恐ろしく、誰にも相談する気になれなかった。
この人が書いているのかもしれない。
この人は読んでいるのかもしれない。
誰も彼もが自分を蔑んでいるように見えた。
例え彼女が声を大にして真実を訴えようとも、誰もその声に耳を貸さないに違いない。
そして悪いことに、その訴えるべき真実の中に彼女が守り通したい秘密が含まれていた。