【完結】遺族の強い希望により
みのりが掲示板の炎上に気付いたのはもっと後のことである。
火の元を辿れば成瀬のファンだったその上級生が周りに漏らしていたらしい愚痴と、どうやら成瀬本人が親しい友人に相談した時の内容らしかった。
それが人伝に徐々に拡がるにつれて、少しずつ誰かの個人的感情や思惑を孕みながら次第に歪んでいったもののようだ。
だが親切な誰か――教えてくれたのは成瀬と親しいサークルの先輩だった――のおかげでそれが分かったところで、既に後の祭りだった。
その先輩が言うには成瀬もみのりの知らないところで噂の消火活動に大分尽力してくれていたらしいが、とっくに独り歩きを始めたそれは、最早個人の手に負えるようなものではなかった。
火の元を辿れば成瀬のファンだったその上級生が周りに漏らしていたらしい愚痴と、どうやら成瀬本人が親しい友人に相談した時の内容らしかった。
それが人伝に徐々に拡がるにつれて、少しずつ誰かの個人的感情や思惑を孕みながら次第に歪んでいったもののようだ。
だが親切な誰か――教えてくれたのは成瀬と親しいサークルの先輩だった――のおかげでそれが分かったところで、既に後の祭りだった。
その先輩が言うには成瀬もみのりの知らないところで噂の消火活動に大分尽力してくれていたらしいが、とっくに独り歩きを始めたそれは、最早個人の手に負えるようなものではなかった。