【完結】遺族の強い希望により
出てきた子宮内膜の中に、胎嚢は確認されなかった。
子宮外妊娠だったのかもしれない、だが断定は出来ない。
検査の結果、医者はそう説明した。
「悪い時は残留物を取り除く手術が必要になることもありますが、佐伯さんの場合はこのまま自然に排出されそうですね」
まるで運が良かったとでもいうような言い方だった。
難しい説明は全く頭に入って来なかったが、みのりが質問したのはただひとつだけだった。
「赤ちゃんはいなくなってしまったんですか?」
医者は少し斜めの返答をした。
「あなたはまた妊娠できる身体ですよ」
経過観察のためにこのまま翌日まで入院し、その後は1週間後に検査に来るようにと言われた。
母が一緒に泣いてくれた。
みのりが得たものは、それだけだった。
子宮外妊娠だったのかもしれない、だが断定は出来ない。
検査の結果、医者はそう説明した。
「悪い時は残留物を取り除く手術が必要になることもありますが、佐伯さんの場合はこのまま自然に排出されそうですね」
まるで運が良かったとでもいうような言い方だった。
難しい説明は全く頭に入って来なかったが、みのりが質問したのはただひとつだけだった。
「赤ちゃんはいなくなってしまったんですか?」
医者は少し斜めの返答をした。
「あなたはまた妊娠できる身体ですよ」
経過観察のためにこのまま翌日まで入院し、その後は1週間後に検査に来るようにと言われた。
母が一緒に泣いてくれた。
みのりが得たものは、それだけだった。