【完結】遺族の強い希望により
みのり、どうしたみのり、大丈夫か。

必死で呼びかけてくる声は、自分を心配してくれている。
2人を再び繋ぐきっかけとなった、不幸の渦中にいる玲奈ではなく自分を。

泣きそうだった。
嗚咽を堪え、声が震えないよう細心の注意を払って話をした。

ラインが通じなくなっていることが分かってから数人の元クラスメイトと連絡を取る内に、みのりが大学を辞めたことは既に亮の耳に入っていた。


『みのり、一体何があった?』


玲奈のことで連絡を取ったはずだった。
なのに亮が真っ先に聞いたのは、みのりのことだった。
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