【完結】遺族の強い希望により
エラとクロエにこのまま話さずにいることの許可を、ジェシカは頭を下げて、美和子に求めているのだ。
拒否するためには、美和子は突きつけられた先の質問にはっきりと答えなくてはならなかった。
真実を告げられた時、その2人は壊れてしまわないか――。
愛する肉親を喪ったショック、それを自分のせいだと責めるクロエは既に何度も自殺未遂を繰り返しているという。
畳み掛けるように真実を通告するのは、信じていた血の繋がりを否定されること、加えて彼女が犯した罪を余計に重くすること。
精神状態を勘案すれば、それは非常に危険なことと思えた。
瞑目すれば、ベッドに拘束されて眠る少女の姿がまぶたに浮かんだ。
玲奈と年端の変わらぬ子どもだった。
今よりもさらに追い詰められた時、彼女は一体どうなるのか。
拒否するためには、美和子は突きつけられた先の質問にはっきりと答えなくてはならなかった。
真実を告げられた時、その2人は壊れてしまわないか――。
愛する肉親を喪ったショック、それを自分のせいだと責めるクロエは既に何度も自殺未遂を繰り返しているという。
畳み掛けるように真実を通告するのは、信じていた血の繋がりを否定されること、加えて彼女が犯した罪を余計に重くすること。
精神状態を勘案すれば、それは非常に危険なことと思えた。
瞑目すれば、ベッドに拘束されて眠る少女の姿がまぶたに浮かんだ。
玲奈と年端の変わらぬ子どもだった。
今よりもさらに追い詰められた時、彼女は一体どうなるのか。