【完結】遺族の強い希望により
◆
21時00分に突然始まった光と水の共演は、ちょうど30分後にぴたりと止まった。
亮の腕の中で全てを吐き出したみのりの涙も、それとほぼ時を同じくして漸く治まったところだ。
「イルミネーション、時間だったんだな」
そう言いながら、亮はみのりの目尻に残った涙の後を優しく拭い取る。
言われて初めて終わってしまったことに気が付いたみのりは、眉を左右非対称に歪めて「ええっ!?」と声をあげた。
「ほとんど見れなかった!」
今の今まで大泣きしていたとは思えない変わり身が可笑しかったのか、亮はくしゃりと顔を崩して笑う。
その顔が近付いてきたと思ったら、こつんと額同士がぶつかった。
瞬きをしたら睫毛が掠めそうな距離で、亮は今まで見てきた中でも一番優しい目をしているように感じた。
「また見に来よう、一緒に」
亮の腕の中で全てを吐き出したみのりの涙も、それとほぼ時を同じくして漸く治まったところだ。
「イルミネーション、時間だったんだな」
そう言いながら、亮はみのりの目尻に残った涙の後を優しく拭い取る。
言われて初めて終わってしまったことに気が付いたみのりは、眉を左右非対称に歪めて「ええっ!?」と声をあげた。
「ほとんど見れなかった!」
今の今まで大泣きしていたとは思えない変わり身が可笑しかったのか、亮はくしゃりと顔を崩して笑う。
その顔が近付いてきたと思ったら、こつんと額同士がぶつかった。
瞬きをしたら睫毛が掠めそうな距離で、亮は今まで見てきた中でも一番優しい目をしているように感じた。
「また見に来よう、一緒に」